株式会社セリックは、1997年、私がちょうど32歳、来日して9年を経ようとした頃に設立いたしました。それまでの9年の間に、コンピュータ・ソフトウェアの技術研修、筑波大学での自律移動ロボットの研究、先端ソフトウェアの開発など、社会人として貴重な経験を積むことができました。私にとっては、日本の社会的な仕組みを理解し、ITに関する高度な知識や経験を蓄積し、人的なネットワークを構築する準備期間ともいえるものでした。

そして、「信頼できる仲間が付いている、プログラムを作る技(わざ)は誰にも負けない」、この二つのことだけを信じて、セリックを船出いたしました。いま思えば無謀な話ですが、それが私たちの偽らざる原点です。ありがたいことに当初からお客様の信頼をいただくという幸運にも恵まれ、その後も順調に成長を遂げ、今日に至っています。

セリックは「一人両力」をモットーにしています。これは設立当初の原点の理念を発展させたもので、「一人」とは、人間性のこと、つまり人柄の良さ、健康、明るさといった基本的な部分に加え、個性も大事にします。「両力」とは、技術力およびコミュニケーション力のことです。セリックの社員にはこの「一人両力」の充実を求めています。

21世紀の今、地球規模のグローバル化は一層進み、とくに私たちが携わるIT技術は、昔の鉄道の出現以上に、人の距離を縮め、無くそうとしています。ただそれはハコモノの話であり、本当に人の心の距離を縮めるには、やはり双方のホンモノの交流が必要だと思います。私の夢は、セリックのビジネスを通じて、日本と中国の理解と交流を深め、細やかながらも両国に貢献することです。その一歩のつもりで「隗より始めよ」に倣い、まず社内で実践しています(日本人と中国人のスタッフがいます)。そして、これからも着実にその場を広げて行きたいと考えています。

今後とも、何卒、変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますようにお願い申し上げます。